2005北海道〜東北 10

夜が明けると こんな感じ。バイクの側にマットをひいて シュラフで横になって寝ていた。

地面は石畳の歩道。車道は更に下にあって この場所には車は入ってこないから安心だ。
道の駅の建物が向こうの方に見える。
営業時間にはまだ早いようだ。

朝から騒がしい。
何かのイベントにいく為に 集まっているのか 自動車の団体が がやがやと賑やかに談笑していた。
かなわないので 起きることにする。

昨日話をした 大阪のライダーの寝ているテント。

先に出発する為 挨拶をしようと思ったが 寝ているところを起こすのも 悪いと思い、黙ってここを後にした。

彼はこのあと 北上して飛騨で世界遺産の合掌集落を見てから 富山を周って 日本海側から大阪へ帰ると 昨日聞いている。

スピードに気をつけて!違反するなよ。

さてさて 朝のお仕事。
オイルチェック プラグ交換 ブレーキ調整 タイヤチェック 燃料チェックと距離メーター撮影
チェーン・・・伸びは止まったようだ。 

塩尻の道の駅を後に さてどっちへ行こうか?

例の東京の友人のお天気情報では 山越えして西へ行くのが良いと教えていただいたが その方向は真っ黒な雲がむくむく湧いて どう見ても嫌な感じがした。
ガソリンスタンドで地元の人に意見を聞いてみると 「あの様子じゃ山越えは雨だね」という返事。

雨男の観望天気によると(私のこと) 雨雲の活発な北ルート松本から大町日本海ルートは 多分雨。

静岡まわりの東海道も 天気予報によると雨模様だ。
R19号木曾谷もたぶん雨

そこで いったん南に向かい 中津川から東海地方へ抜けるルートをとることにした。
塩尻から伊那谷を飯田へ向かう。

伊那の街は 過去に3度来ている。
名物ソースカツ丼も ローメンも早朝のため 店は開いておらず食べるのを諦める。

また来よう。

国道153号のひとつ北側の県道は フルーツラインと呼ばれ 果樹園が多く 果物の直販所が多いところだ。高森町というところで 果物の直売所を見つけた。

ここで朝食がわりに 野菜と果物を食べる。
ミニトマトは まっかだったが とてもみずみずしく酸っぱくて美味しかった。 
こちらはブラックベリー。キイチゴの仲間だが 全然甘くなく トマトよりさらに酸っぱかった。
ちょうどレモンとか夏みかんの酸っぱさだが 美味しくいただいた。実は私は酸っぱい果物は 大好物なのだ。

地方の農協の直販所やスーパーは 時として珍しい木の実や 山菜の宝庫なので たまにツーリングでは覗くことがある。山国の農協ほど珍しいものがあって 穴場だ。

南信州の中心地飯田から 清内路峠を越えて南木曽から妻籠の町に抜ける。

途中長野側の峠の下で 路端に脱輪しているクルマを発見。
誰も乗っていないようなので たぶん町まで 人を呼びに行っているのかもしれない。

急カーブの箇所だったので たぶん運転ミスの果ての事故だろう。

妻籠の町へちょっと寄り道。
いつもは馬籠の方へ行くのだが 今日はこちらへ来てみたが バイクまで駐車料金をしっかり取るのには驚いた。
電柱が一本もなくて撮影しやすそうだが あまりの好天では 絵にするのは難しそうだ。
夕方まで待てば 良い雰囲気になりそうだが そこまで待つ情熱はない。

それにしても 暑い日だ。

夏の強烈な日差しで コントラストの強くなった江戸の町は いまいち風情が足りないようだが 観光客が闊歩する風景も 日本の観光地の一面が見られて これも一興。
なにごとも ありのままに映し出すのが私のツーレポ、やらせは極力排除したい。

人の写っていない瞬間を狙って写真を撮る人が多いようだが 私は好きではない。
写真では人間も風景のひとつだと思う。
何事も ありのままに伝えることがツーレポだと思っている。

みやげ物店で 商品棚にちょこんと座った看板猫に出会った。
籠のなかに座っているのだが あまりに自然すぎて 置物のように見えた。

この気温では猫も暑そうだ。

雨雲が迫っているらしいことを 友人がメールで知らせてくれた。
妻籠の町を堪能してから 急いで中津川へ向かう。
R19号〜土岐市でR21号にチェンジ 美濃加茂 各務原 と進む

各務原で原付ツアラーに出会い しばらく並走する。バイクはCD125T。
話しかけると 大阪の住吉区の人で 私からみて随分年長の 大先輩のライダーさんだ。
なんでも日本百名山をバイクで周っておられるという。

今回も信州方面からの帰りだと話しておられた。
バイクで山まで行ってバイクを置いて山に登り 写真をとって また大阪まで帰られるのだという。
すごい荷物がベテランライダーを物語っていた。

このまま同じルートをお勧めしたが この後関が原から南下して 鈴鹿スカイラインを登ってから 信楽ルートで大阪まで帰られるのだという。

しかし天気がかなり怪しい。
琵琶湖ルートで関が原〜彦根〜大津の中仙道ルートをお勧めしたが 笑い飛ばされた。
雨に濡れるのは 慣れっこらしい。あっち方面は たぶん濡れると思うのだが・・・・

大垣で小雨が降りだして関が原では本降りになったが 彦根に着く頃には 雨は止んでいた。
関が原でお別れして南のほうを気にして見てみると 鈴鹿方面の空は 真っ黒な雲が延々と続いていた。
もの好きと ひとことで言ってしまえばそれまでだが 山好きというのは バイク乗りと同じ人種だと思った。

私の方は 何とか濡れまいと 知恵の限りをつくして コース取りをしているというのに。。

彦根から豊郷あたりまで来ることが出来た。
コンビニの品揃えとか 周りの匂いで 関西臭くなったのを 敏感に感じてほっとする。
リアの荷物が重たくて センタースタンドをかけるのに 随分手のひらに無理をして 引き降ろしをしたため とうとう右手にマメをこさえてしまった。
嘘のような本当の話。

そこまでして 原付で北海道から自走して帰る私って なんなんだろう。
じっと手を見て 苦笑する。

R8号からR477にスイッチして やがて琵琶湖大橋を渡る頃には 地元へ帰ってきた実感が ますます強くなる。
さあ あと少し。
熱ダレはひどいが 自宅まで40kmほどなので バイクをだましだまし走らせて なんとか走行する。

信号待ちでは エンジンを切って アイドリングを止め、油温上昇を抑え長い坂の 逢坂山越えでは クラッチを切って(トップギアを更に踏み込んでそのまま保持すれば 遠心でもクラッチは切れる)エンジンに風を送り冷却を促す。

バイクには余裕はないが ライダーはまだ少し考える余裕をもっている。
あと少し・・・・・

たどり着いたのは 自宅から数kmの名神高速大山崎インター前のコンビニ。

いつも東方面の遠征から帰ったら 寄るコンビニだ。

明るいうちに帰ってよかった。
ハラハラしたが 何とか無事帰ることが出来た。

途中行きたいところへいけず 走りたい道路も我慢して なんとか走りきった。

北海道から自走で帰ったのには それなりのわけがある。

半年間忙しく フラストレーションが溜まり 思いっきり走りたかったこと そしてハンターの限界を確かめたかったこと 三内丸山遺跡を見たかったこと どうしても新潟の栃尾と山古志へ行きたかったことなど いっぱいあったが いまはもうどうでもよくなった。

今回は事故も違反もなく 無事帰れた。
ただし 北海道のどこかで会いましょうと お約束した人達の約束を破って 暴走してしまいました。
みなさまいい加減なやつで すみません。
来年は ちゃんと北海道であいましょう・・・たぶん
気まぐれで すみません(多謝)

お〜い!帰ったよ。。。。

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